一次脱水と二次脱水の違いとは?国試で使える豆知識付き

看護基礎知識

この記事を読むメリット

・一次脱水、二次脱水について違いがわかる

・体液量についての基本知識を勉強できる

一次脱水でみられるのはどれか【国試105回午前28問】

国試でも頻出の体液量問題です。今回は過去問を基準に一次脱水と二次脱水とは?その違いとは?について勉強していきましょう。

国試過去問はこちら⇩

「105回午前28問」

Q.一次脱水でみられるのはどれか

・尿量の減少

・血漿浸透圧の低下

・バソプレシンの分泌の抑制

・血漿ナトリウムイオン濃度の低下

まずは一次脱水と二次脱水の紹介からしていきます。正解は解説中に書いてあります!

それでは早速見ていきましょう。

一次脱水と二次脱水の違いとは

・一次脱水とは

別名:高張性脱水、水分欠乏性脱水

原因:細胞外液の水分が減り、血液の濃さが高くなる

特徴:水分が細胞内液外液へ移動する

症状:口喝、口腔粘膜乾燥、尿量減少

Ryo
Ryo

激しい運動をした直後の症状と覚えましょう。

 

 

・二次脱水とは

別名:低調性脱水、電解質欠乏性脱水

原因:細胞外液のナトリウムが減少し、血液の濃さが低下する

特徴:水分が細胞外液内液へ移動する

症状:嘔吐、下痢、血圧低下、頻脈

Ryo
Ryo

一次脱水のメインは水分ですが

二次脱水のメインはナトリウムと覚えましょう!

一次脱水を詳しく解説します

一次脱水を水分欠乏性、高張性ということはわかりました。

名前からもわかるように、一次脱水とは体内の細胞外液から水分が減少したときにおこる症状のことです。

基本知識をおさらいしましょう。細かく分類するとさらに深堀できますが、今回はこちらを抑えてください。⇩

細胞外液=間質液+血漿

血漿=水分9割+タンパク質+脂質(グルコース)+無機塩類(Na、K、Mgなど)

間質液=血管外の細胞の間を埋める液のこと

細胞外液の水分が減る≒体外へ水分を出すこと、と覚えましょう。

体内の水分調整は、水分と電解質(代表的なのがナトリウム、カリウムなど)でおこなうものがあります。

単純に水分がなくなると、残った物質の比率が高くなるので、濃度は上昇します。

例えるなら

水100mlに砂糖100gの砂糖水だと比率は1:1ですが

砂糖水から水分が蒸発したとき

水50mlに砂糖100gの砂糖水だと比率は1:2になります。

結果的に砂糖の比率が上がりますよね。これが体内でも起きています。

水分が減る→ほかの電解質の濃度(比率)が上がる

人体で最も水分を含んでいるところは血液です。体重の約13%(1/8)と言われているのでダントツです。

では、濃度(比率)をそのままにしていてもいいのか?

人間には恒常性(ホメオスタシス)と呼ばれる機能が備わっています。

これは、体内を正常な働きに戻そうとする、維持しようとする働きのことです。そのため選択肢は2つに絞られます。

水分を持ってきて濃度を戻す

高い濃度の物質を外に出す

例に戻して当てはめると

・水を足して100ml:100gにするのか

・砂糖を50g取り出して50ml:50gにするのか

どちらも1:1になりますよね。

ですが忘れないでください。人間は生きています。水分が減った→砂糖も減らせばいい!となってしまう場合、どうなりますか?

水分が減るたびに砂糖も減り、また水分が減り、そして砂糖が減る…無限ループの完成です。もしそんなことが起これば、体から水分がなくなるまで永遠と出し続けてしまいます。

ということは…?

正解は「水分を摂取する」です。

水分が足りない場合、すぐに症状として現れるのはやはり口の渇き、のどの渇き、そして粘膜の渇きです。

Ryo
Ryo

走った後に口の中がパサパサになるのはそのためです。

こまめな水分補給で予防しましょう。

最後に選択肢について解説しますのであと少しお付き合いください。

体液の比率や細胞内液、外液について詳しくい書いてある記事はこちら⇩

二次脱水を詳しく解説します

二次脱水は一次性脱水とは真逆の反応です。

細胞内に多く存在するナトリウムが減少することで、水分と電解質バランスの比率が崩れます。

例を出すと

水100mlと砂糖100gで1:1が

水100mlと砂糖50gで1:2になることが二次脱水です。

これは、大量に汗かいたときに電解質をとらずに水分のみと摂取した状態でなることが多いです。

この二次脱水の怖いところは、症状口喝などもなく、本人は水分をとっているから大丈夫と思っているところに嘔吐や下痢などの症状が出てくるところです。

「別の病気かな?」

「なにか変なものでも食べたのかな?」

と脱水ではない方向で考えてしまいがちなので、水分と塩分の両方の摂取を心がけましょう。

Ryo
Ryo

人間の体の中でナトリウムなどの電解質が多くある部分はどこだと思いますか・細胞内ですか?

実は胃液や腸液といったまとまった水分の場所に多く存在します

そのため、下痢や嘔吐で電解質を多く排出すると悪化することがわかりますよね。もし二次脱水で嘔吐下痢となった場合は入院のリスクもあるため、電解質を含む水分の摂取を心がけて下さい!

そして一次脱水とはことなり、電解質の濃度が変化すると体内で水分が大幅に移動します。その結果、血管から細胞へ水分が移動するので血圧低下からの頻脈になります。

これが二次脱水の流れになります。

尿量の減少など選択肢解説します

基本的な知識を抑えたところで、国試過去問の選択肢を見ていきましょう。

・尿量の減少(正解)

おさらいです。尿量に関係するホルモンは何ですか?

ホルモン全体をもう一度復習しておきたい方はこちら。内分泌一覧があります⇩

問題文では、一次脱水を聞かれています。

先ほど勉強したことを思い出してみましょう。一次脱水は体内の水分がなくなって起きています、そして恒常性(ホメオスタシス)が働いているので、元に戻すために水分の摂取をする必要があります。

そんな中、尿量が増えると思いますか?

体が「水分足りない!」と叫んでいるのに、「尿を作って水分外に出しますね~

」なんてするはずありません。

Ryo
Ryo

バソプレシンは別名:血圧上昇ホルモンですよ!

血圧が低下した場合は、抗利尿ホルモンが多く分泌され、尿を排出しない=体内の水分を維持するように働きます。

 

 

血漿浸透圧の低下×

血液の水分量が低下しています。当然、血漿浸透圧=血液の濃さなので上昇しますよね。

血漿浸透圧=血液の濃さ

と覚えているかが重要です。

 

 

・バソプレシンの分泌の抑制

選択肢1とおなじ回答です。脱水時にバソプレシン分泌が促進されるためにあるといっても過言ではありません。

 

 

・血漿ナトリウムイオン濃度の低下

はい、一次脱水は何が減って起こりますか?

水分ですよね、つまり血液の濃さはどうなりますか?

水分が減る=電解質の濃度(比率)が上がります。つまり、正解はナトリウムの濃度が上昇しますよ!

まとめ

脱水を勉強するのに、内分泌、血液、浸透圧といった知識が必要になることがわかりました。

間違っても

・正解だけ見る

・誤答は上昇や現象が逆なだけ

と覚えることがないようにしましょう。国家試験はそんなにずぼらな知識では解けませんよ!!

以上!

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