この記事を読むメリット
・プライマリヘルスケアとヘルスプロモーションについて簡単にわかる
・暗記すべき要点を抑えることができる
順を追って解説していきます!
WHO健康の定義とは

WHOの健康の定義について声を出していってみましょう!
突然言われても、大半の人がうろ覚えだとしても言えますよね。
WHOが定めた健康の定義とは⇩
健康とは、単に疾病がないとか虚弱でないというだけではなく、身体的・精神的・社会的に完全に良好な状態である。
完全には言えなくても、「身体的・精神的・社会的」という部分はかなり覚えている方がいる印象があります。では2問続けて次の問題です。
・ヘルスプロモーションの概念を教えてください。
・プライマリヘルスケアはどのような基本戦略のもと作られたのか答えてください。
…どうでしょうか。これをすらっと答えられる人はかなり少ないと予想します。
これらはどれもWHOが提唱していて、同じ健康という大枠の定義に収まっているのにもかかわらず、意外と見逃しがちな概念になります。なぜこれを答えられないのか?それは簡単です。健康だけに関わらず、「カタカナ・長い・内容が濃い」ものは学生が嫌うものだからです。

ごまかし続けていればいいや…どうせ1点くらい…なら捨てちゃおう。
正直こんな思いを秘めている方もいるのではないでしょうか…
断言しておきます。
国試は点取り合戦です。
公衆衛生・統計はサービス問題の宝庫です。自信がない人ほど統計や用語の概念を無視してひたすら疾患や臓器の勉強ばかりします。
悪いとは言いませんが、サービス問題を落としてまでどこを勉強するのか…!1点にかける勉強時間を考えるともったいない!
絶対出る!問題がない中、決められた試験範囲を全て網羅するなんて1年あっても不可能!
どれだけ勉強しても見たことも聞いたこともない選択肢が出てきます。問題の傾向も変化し続けます。
だからこそ不変であるサービス問題はぜっっっったいに勝ちとらないといけません。
サービス問題と認識できるように今日はプライマリヘルスケアとヘルスプロモーションを一気に勉強しましょう!

国試対策の勉強の一環としてこちらも一緒に勉強してみることをおすすめします⇩
プライマリヘルスケアとは
プライマリヘルスケアとはどういう概念なのか。それがこちら⇩
医療従事者などの専門職による一方的なサービスの提供ではなく
人々が自らの保険サービスを自主的に運営し、健康的な生活を実現する
となります。
国試で「プライマリヘルスケアとはどのような概念なのか、つぎのうちから選べ」なんてわかり肉過ぎる問題は出にくいと思います。
過去問を見てみましょう。
組合せで正しいのはどれか。(第99回)
1. WHO憲章 ─ 健康の定義
2. アルマ・アタ宣言 ─ 医学研究の倫理
3. ヘルシンキ宣言 ─ ヘルスプロモーション
4. オタワ憲章 ─ プライマリヘルスケア
正解は1です。
このように組み合わせを聞かれる、もしくは年号を踏まえて順番に並べれるようにしておくことが国試対策と言えるでしょう。
国試対策としてプライマリヘルスケアで覚えることを箇条書きにまとめました⇩
・1978年に作られた
・提唱元はWHOとUNISEF
・アルマ・アタ宣言
・「すべての人々に健康を」の目標
・4つの原則・8つの活動項目(4の倍数だと覚えよう)
まずはこの暗記からです。この暗記が出来たら、次は4つの原則と8つの活動項目について覚えていきましょう。
4つの原則
・住民のニーズに基づくこと
・住民参加
・適正技術の導入、地域資源の有効活用
・農業、教育、通信、建築、水利など他分野間の協調と統合
上二つは「人々が自らの~」という文面と絡めると覚えやすいです。
下二つは「健康的な生活の実現」という文面と絡めると覚えやすくなります。
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次に8つの活動項目を見ていきましょう。
8つの活動項目
・健康教育(ヘルスプロモーション)
・食料の供給と栄養の改善
・安全な飲料水の供給と基本的な環境衛生
・母子保健サービス(家族計画を含む)
・主要な感染症の対策(予防接種)
・風土病の対策
・簡単な病気やケガの治療(プライマリケア)
・必須医薬品の供給
4つまでなら何とか覚えれたけど…8つも覚えないとだめなの?
いいえ、そんなことはありません。想像力さえあれば大半は暗記しなくてもすみます。重要な所は赤文字の部分のみ。
予防接種と母子保健サービスを除くと、ほとんどが日本で実現されていることという事実に気づきましたか?
WHOは世界保健機関です。当然、全人類に対しての宣言になるので、日本を基準には捉えていません。今でも水道という概念がない国や、飢餓が死因で最も多い国など様々です。
残りの6つに関して言えば、日本人が想像する一般常識を、世界の常識にする想像ができれば、覚える必要はないことが分かります。
例えば…
・日本では安全な飲み水がすぐに手に入る⇨ある国ではきれいな水がない。なら購入するもしくは井戸を掘るなどして、先進国に近づけていこう!これが一種の健康になります。そうイメージできれば、活動項目もすんなりと頭の片隅に置いておきますね。
ヘルスプロモーションとは
次にヘルスプロモーションについて勉強しましょう。
ヘルスプロモーションで定義されている概念がこちら⇩
人々が自らの健康をコントロールし、改善できるようにするためのプロセス
なんだかざっくりとしている…と思われるのも無理ありません。概念の定義を細かく切り分けた先に、必要な内容の意味が込められています。
それでは国試対策用にヘルスプロモーションで覚えるべきことを箇条書きにしました⇩
・1986年に作られた
・提唱先はWHO
・オタワ憲章
・3つの活動原則
・5つの活動分野
同じくまずはこの暗記から始めましょう。

次に3つの活動原則についてみていきましょう。
3つの活動原則
・唱道(しょうどう:アドボカシー)⇨政治、経済、文化、環境を含めたい健康のための条件を整える
・能力の付与⇨人々の潜在能力が発揮されるよう、個人の能力を高めらえるような平等な機会と資源を確保すること
・調停⇨社会のあらゆる部門が協力し、活動や関心、危害関係などを調整すること
ややこしいですよね。アドボカシーという言葉、聞いたことあると思います。看護でよく使うアドボカシーとは、患者の権利擁護のための代弁者という言葉の意味を持っています。それとは内容が異なるので、唱道と覚えておきましょう。

つまり、みんなで協力して健康になるために頑張ろう!ということです。(ざっくりしすぎました)
次に5つの活動分野を見ていきましょう。
5つの活動分野
・健康的な公共政策づくり
・健康を支援する環境づくり
・コミュニティの活動強化
・個人的なスキルの強化
・ヘルスサービスの方向転換
どれも3つの活動原則に基づいた内容になっていると思います。特に上二つを重点的に覚えておきましょう。文字を丸暗記するのではなく、あくまで日本語訳されているだけなので、印象付けしておく勉強法をおススメします。
〇〇を含めた~、や社会全体で~などは暗記前に自分で短くしてしまいましょう。
みんなで、一緒に、伸びしろ、レベルアップ…自分の覚えやすい言葉に置き換えて覚えてしまえば少しは楽になります!
まとめ
今回は内容が盛りだくさんだったと思います。
ここまで読んだ方は自分なりの勉強法を見つけたのではないでしょうか?
・プライマリヘルスケアが先に出来て、次にヘルスプロモーション
・どちらもWHOが提唱
・プライマリヘルスケアは4の倍数
・ヘルスプロモーションは3,5の数字(素数で2を除く下から2つなど)
このようにいくらでも暗記方法は開拓できます。自分の覚えやすい方法を開拓していく中で、最適な方法が自然と分かるようになりますよ。これも一種の勉強です。今のうちに自分の勉強法を作ってしまいましょう。
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