マズローの欲求段階説 分類できるようになろう!

心理・思考

人間の基本について

人は生きているだけでいろいろなものが必要になります。その必要なもの、つまりは人間の「欲求」を分類したのが、心理学者のアブラハム・ハロルド・マズローです。看護の道を勉強していくうえで必ず必要となる基礎的な勉強となりますので、一緒に勉強していきましょう!

マズローの欲求段階説は、参考書により多少各分類の名称が異なることがあります。ただ暗記するだけではなく、どんな欲求が5段階のどこに入るのか勉強していくことをおすすめします。

欲求の段階

私たちは生きているだけでいろいろ欲しいですよね。マズローのいう欲求とは、生きる上で欠かせないことも含まれていますのでご注意ください。

ここからは想像していきましょう。次の問いを見てください。

Q.あなたが生きていくうえで必要なものは何ですか?

さて、ここで思いつくものをあげてみましょう。

生きるために必要なものです。人といえども生物ですから、生またときにセットで町や他人がいる保証はありません。例えば、アマゾンの奥地に一人でポツンと飛ばされたとしましょう。まず何が欲しいですか?

水分、食料、寝床…。アマゾンなので、毒を持つ虫がいるかもしれませんね。安全圏も欲しいですよね。

などなど、パッと思いつくのは幾つか挙がると思います。

マズローの理論では、人間の欲求は「5つ」に分類できます!

下の図を見てください。

これがマズローの欲求段階説です。

今、思いついたものが幾つか挙がったと思います。それぞれどこに分類されるのか正確に把握しておくことで、国試でどんな問題が来ても分けれるようにしていきましょう!また、勤務している方は患者さんに、ご家庭では高齢者の家族に向けて一度分類してみるとわかりやすいと思います。

それでは一つずつ解説を踏まえて勉強していきましょう!

生理的欲求

一つ目は「生理的欲求」です。ただ、看護の勉強を始めたばかりの方は生理的と言われてもいまいちぱっとしないかもしれません。この生理的欲求を別の言葉で言い表すとするなら

人間が生きるために必要不可欠な行動すべて

となります。本当に最低限、生きるために必要なことは何ですか?仕事をする?学校に行く?違いますよね。生物としての人間に最低限必要なことですよ!

例えば、睡眠はどうでしょうか。

寝なくても生きていけます!

世の中の人がみんな寝なくて生きていけるなんてありえませんよね。これは生理的欲求に入ります。

では次に、食事はどうでしょう。

食べなくても生きていけます!

食事しないで生きていけるなんて体にはなっていませんよね。これも生理的欲求に入ります。後は何があるか考えてみましょう。

少しややこしいところでは、体温調整というのが国試でよく出てきます。寒い朝に体温が0度になっていた!なんて起きたら生命活動を停止していますよね。最低限生きるためには、体温の調整は必須になります。「体の機能を一定に保つこと(恒常性・ホメオスタシス)」は全て生理的欲求に入りますよ!

安全の欲求

2つ目は「安全の欲求」です。一つ目の生理的欲求と合わせて、基本的に病院で提供されるのは安全の欲求までです。生きるためには、環境が伴います。

食事や睡眠は絶対する。次の欲求は何だろう…」と考えた時、皆さん日常生活で常に命の危険を感じているなんてありませんよね。世界は弱肉強食です。ある動物では、今日死ぬかもしれないという世界が普通です。

人間だけ生物界の弱肉強食から外れていますよね。一番喧嘩が強い人が首相になっていませんよ!

安全の欲求とは、「最低限生きるために必要な環境のこと」を指します。注意してほしいのは、「安全と娯楽」を混ぜて考えてはいけません。「暑いからエアコンがないと生きていけない」「豪華なホテルでないと怖い」などではありません。最低限!最低限ですよ!

病院で提供されるところまでなので、闘病するにあたる諸々の行動も含まれます。

ガンを摘出しなければいずれ死んでしまう、そんな患者さんのガンを取り除くのは安全の欲求に入ります。生き続けるための最低限の行動になりますよね。

安全の欲求では、生死を分ける可能性はほぼここに当てはまると考えてください。

愛と所属の欲求

3つ目は「愛と所属の欲求」です。ここからは、必ずしも病院で提供されるものではありません。

所属、と聞いたときに何をイメージしますか?

学生なら学校、社会人なら会社が所属するところですよね。

あなたは親から生まれてきましたよね、ならば子供という所属をしているのではないでしょうか。

バイトはしていますか?

サークルには入っていますか?

普段遊ぶ友達は?

など、その人にとっての立ち位置がある場所、つまりは「居場所」のことを指します。

「あなた」をあらわすときに「どこに居場所があるのか」「世間一般でどういう立場にみられるのか」とも言い換えることができます。

私は長男であり、家族の一員であり、会社の一員であり、友達の一員であり…などなど人によってさらに細かく分類できます。

ちなみに、「」という言葉がふくまれていますが、ここでいう愛とは「周囲から与えられる」という認識でいいと思います。家族として迎え入れられている、社会人として迎え入れられているなどが当てはまります。愛と所属の欲求が成り立たない時は、「本来ある居場所で孤立した」場合を指します。

・会社で上司にまともに取り合ってもらえない

・学校でいじめを受けている

などが当てはまります。

自尊心の欲求(承認の欲求)

4つ目は「自尊心(承認)の欲求」です。3つ目の居場所がある前提で、更に人から認められたい、人に理解してほしいといった「他人からの評価」が当てはまります。

社会人や学生で分かりやすいのは「評判」「信頼」「名誉」などでしょう。

では欲求が満たされない時はどういうときでしょうか?

何か責任があることを任され、それを失敗してしまった時を例にしてみましょう。仕事(宿題)で期日を過ぎてしまいました。普段は忘れないのに、たまたまです。

そんな時、上司(友達や先生)から(今までできていたのに…)と評価が下がりますよね。

その評価が下がり続けてくると、次第に焦りだしたり、劣等感を感じたりしてきます。このように(他人からの評価が下がっている、やばいやばい!どうしよう!?)という場合、自尊心(承認)の欲求が満たされていないことになります。

ここまでの4つの欲求に共通して言えることは「欠乏欲求」であることです。

生活するうえで不足すると、「足りない」と感じる場面があるものを指します。安全がなくても、所属がなくても、他人からの評価が低くても…足りないと考えますよね。それを踏まえて最後の自己実現の欲求を勉強していきましょう。

自己実現の欲求

最後は「自己実現の欲求」です。上4つの「欠乏欲求」とは異なり「成長欲求」といえる欲求になります。

生きる上で必ずしも必要ではないが、あった方が人生が楽しい」という認識でいいと思います。

まとめるなら「自分らしく生きる」ことになります。

例えば釣りが好きな人が、将来釣りだけをして生きていきたいと考えたとしましょう。ですが、生きる上で仕事をしていなければなりません。仕事場では問題なく居場所があります。

だけど釣りだけして生きていきたい!!!

と思い立って、プロの釣り師になったとしましょう。これは生きる上では問題なかった環境で、自分のしたいことを取り組んだため、成長に分類されます。

このような、「自分のやりたいこと(潜在的な能力)を開花させたい!」という行動や思いが自己実現の欲求となります。

国試を解いてみよう

第108回

Q.マズロー,A.Hの基本的欲求の階層で、食事・排泄・睡眠の欲求はどれか。

1.安全の欲求

2.自己実現の欲求

3.承認の欲求

4.生理的欲求

分からない場合は再度一番上まで戻り、一緒に勉強しましょう!

まとめ

マズローの欲求段階説は国試でも頻出しています。それだけ国が絶対に覚えてほしい内容でもあるという意味です。

この記事を読んでくださっている方は大半が学生か新卒社会人だと思います。環境が変化すると居場所も変わります。原点に返り、1つずつ欲求を踏み、自己実現の欲求にたどり着いてください。

生理的欲求が成り立たないと安全の欲求より上は成り立たない。

生理的・安全の欲求が成り立たないと愛と所属、承認、自己実現は成り立たない。

必ず基盤となる低次の欲求から成り立つ必要があります

分からない時は何度も読み返して一緒に勉強していきましょう。

解答

第108回…4

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