院内感染と市中感染の違いとは 定義・区別をしっかりしておこう【感染】

看護基礎知識

感染経路と感染対策とは

現在、コロナウイルスにより注目を集めている一つに「院内感染」という言葉があります。SNSを見ていると、院内感染を起こしたのはすべて医療従事者が悪い!といった発言がみられたため、一度しっかりと一緒に勉強していきましょう。

院内感染について勉強する前に、感染症を根本から予防するために必要な標準予防策や感染経路についてまとめた記事はこちら⇩

院内感染とは

まず初めに、院内感染とは「医療施設で得た感染源により発症するもの」を指しています。

つまり「退院後に発症しても院内感染」ということです。院内感染や次に説明する市中感染は「どこで病原体を拾ったのか」により名称が異なります。

一般的には退院後48時間以内に発症した疾患は院内感染扱いとなります。また、患者が持ち込んだ感染症を健康な医療従事者が罹患してしまうことも院内感染扱いとなります。

逆に、病院外で感染源を取り込み、入院後に発症したものは「院内感染ではない」ことを覚えておきましょう。

コロナウイルスの時期は例外ですが、通常業務では、最も多くみられる院内感染は尿路感染症で、およそ1/3を占めているといわれています。

まとめ

・退院後48時間以内の感染症は院内感染のリスクあり

・外から持ち込んで感染症になったのは院内感染ではない

・患者から医療従事者にうつったのは院内感染である

・院内で病原体を拾えば院内感染

市中感染とは

聞きなれない言葉が出てきました。

「市中感染」とは、先ほどの院内感染の対になる言葉です。市中感染とは「医療施設外で接種した病原体により、入院後感染症が発症した場合」を指します。いまのコロナウイルスがまさにこの市中感染が多い状態にあります。

例えば、

「保菌している感染者がクラブに遊びに行き、その場で病原体を接種し、病院に受診して経過観察となり入院。そして入院中にコロナウイルスが発症」

これが市中感染です。

市中感染については、医療施設に入ってきた段階ですでに医療施設には手の打ちようがありません。発症しないことを祈るくらいしかできません。

コロナ陽性患者が〇〇病院で~

と見た瞬間に「この病院のせいだけではない」と覚えておいてほしいです。無論、発症者に対しては万全の感染症対策をしていくと思いますが、それでも院内感染は100%なくすことは難しいです。人間なので、どうしてもどこか感染経路ができてしまったり、働きづめで免疫が落ちた状態で罹患、という事態もあると思います。

そこで求められるのが標準予防策の周知です。上に貼ったURLに詳しく書いてあるので、医療従事者に限らず、国民一丸となって感染源にならない対策をしていきましょう。

家で小さな子供がいる、感染症のことがもっと知りたいという方はネットで専門の本を読んでみるのがおススメです。参考までに…

まとめ

・医療施設外で感染したら市中感染

・保菌して入院後発症しても市中感染

・感染は市中感染と院内感染の二つに大きく分けれる

・標準予防策が大切

日和見感染とは

たまに聞くことがあるかもしれません。

「日和見感染」とは「院内感染」の一部です。

簡単に説明すると、治療により免疫機能が低下している患者さんが、本来の免疫機能であればかからなかった疾患に罹患する場合を指します。

がん、免疫抑制剤、放射線治療などにより通常の免疫機能と比べて免疫が低下することがあります。このような患者を易感染性宿主(いかんせんせいしゅくしゅ)といいます。

日和見感染の主な原因菌にはMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)や緑膿菌が挙げられます。

まとめ

・院内感染の一部に日和見感染がある

・免疫機能が低下している人が罹患する場合を日和見感染という

まとめ

いかがでしたか?報道で正しい言葉が使われているのか、そして間違った解釈をして頑張って働いている人々を攻撃していないか…医療従事者だって本当は休んでいたいはずです。

縁の下の力持ちとして働いている方々に感謝を持って、自分から感染拡大させないように標準予防策を徹底しましょう!

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以上!

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