「死の受容プロセス」5段階【否認・怒り・取引・抑うつ・受容】キューブラー・ロス 覚え方

心理・思考

キューブラー・ロスとは

キューブラー・ロス。

彼女はアメリカの精神科医で、「死ぬ瞬間」という著作を残していることで有名です。

看護の道を勉強するにあたり、人の死は切っても切り離すことはできません。キューブラー・ロスが提唱した「人が死を迎える過程で経験する5つの心理的状態」について勉強していきましょう。

キューブラー・ロスの提唱した死へ向かう人の心理的状態は5つに分けられます。それは「否認➡怒り➡取り引き➡抑うつ➡受容」です。

お恥ずかしながら、学生時代の僕はキューブラー・ロスの死に向かう心理状態の5段階と、フィンクの危機モデル4段階について混合して覚えている部分がありました。

フィンクの4段階とキューブラー・ロスの5段階について再確認したい方は下の記事も一緒に読んで勉強しましょう。国試の準備の一環となりますよ!⇩

Ryo
Ryo

学生時代に学習する中には、4つの〇〇、5段階、3大〇〇といったように、混同しやすい一面があります。

あやふやに覚えてしまうと国試でも臨床でも役に立ちません。国試まで、臨床に出るまで時間がある今こそ勉強しておきましょう。勉強したことは絶対に知的財産となりみなさんを助けてくれます。

否認

第一段階は「否認」です。

死へ向かう患者像として一番わかりやすいのはがん患者だと思うので、今後はがん患者を主軸において話していきます。

否認とはそのままの意味で、「疾患になった自分を認めない、もしくは疾患自体を認めない状態」を指します。

考えてみましょう。

・体調に変化なし

⇩会社に就職して定期健診で異常値が出た

⇩とりあえず近医を受診する

⇩大病院への紹介状をもらう

⇩大病院で余命宣告をされる

…どうですか?

大半の人が「いやいや、そんなまさか。例え癌だとしても今は手術でとれるんでしょ?わかった、この病院ではだめだから、他の病院にいかないとな。」ポジティブに考えてもこのくらいでしょう。

症状がない=健康とほとんどの人は勘違いしますが、疾患や臓器によっては限界まで症状なし…なんてことも普通にありえます。

これが「否認」です。

ありえない、おかしい、何かの間違いだ、じぶんではない人の結果だろう…

これは人として当然の反応です。否認を無理に抑制し、次の段階へ進めてしまう人がいますが、大半はうまくいきません。仮に受容まで段階を飛ばしても、どこかで不安が芽生えてきます。適切な看護を提供することで、しっかりと段階を踏ませることも大切な看護師の役割となります。

怒り

第二段階は「怒り」です。

第一段階の否認をした後に、だんだんと否認感情が怒りの感情へと変化していきます。

例を見てみましょう。

・余命宣告をされる

⇩(そんなわけがない、自分は健康だ、きっと何かの間違いだ)

⇩再度診察を受けるor再度説明を受ける

⇩検査結果、診断に変更なし

⇩(おかしい、これはおかしい)

⇩(癌は2人に1人はなるだって?2分の1なのか…)

⇩(それにしたってなんで俺なんだ?家族は6人いて俺だけ…)

⇩(おかしいだろ…ふざけるな!)

⇩「なんで俺だけなんだよ!

このような思考が予想されます。

これが「怒り」の段階です。自分の状態についてある程度落ち着きを取り戻し、話を聞いて、理解して…その過程で徐々に怒りの蓄積がされていきます。

病状を説明する際に医療従事者に八つ当たりをするケースもあります。

・「お前らの検査が遅かったから」

・「前回の健康診断で見つけられなかったのはそっちのせいだ、責任をとれ」

・「もっと腕のいい医者はいないのか」

このように行き場の失った感情は医療従事者、および患者の家族に刃を向くことがあります。また、物に当たったり、元の性格から手が出やすくなるなどのケースもあるため、適切な対応が求められます。

看護師としてできることは限られますが…

・患者の怒りを傾聴する

・けっして嘘や希望的観測レベルの話を当然のように話さない(検査が間違っていた人もいます・生き続けている人もいますなど)

・家族にも視野を広げ、感情を受け止める

医療は決して薬剤を投与したり、手術をして解決するだけではありません。心理的なサポートも重要な役割となるため、先輩看護師や専門職の対応を見て学ぶ姿勢を持ちましょう。

取り引き

第三段階は「取り引き」です。

日本人は基本的に無宗教が多いかと思いますが、この取引は信仰心に関係なく神様や仏様に祈りかなえてもらいたいという全体の欲求を指しています。

はじめのうちは「生きていたい」という感情が多く、第四段階に近づくにつれて「〇〇のために、あと少しだけ生きていたい」という要望に変更するといわれています。

例を見てみましょう。

・「なんで俺だけなんだよ!」

⇩(もう少ししかないなんてふざけるな!)

⇩(頼む、生き続けられるなら神様にだって祈るぞ!)

⇩(日頃の行いが悪かったのなら、全財産を寄付してもいい!だから生き続けさせてくれ!)

⇩(…息子の誕生日が〇ヶ月後なんだ…せめてその時まで生きていたい)

⇩「頼む!神様仏様、息子の誕生日まで生きて祝ってやりたいんだ!そのためなら何でもする!」

このような思考が予想されます。

普段から信仰心があるかは別として、いざというときに神頼みというのは受験のt機などに経験している方も多いから想像しやすいかと思います。

もしかしたら医者に希望を求めて祈る人もいるかと思います。手術時間が長引いた家族では、手術を受けている本人の無事を祈ることと同時に、手術している医師の腕を信じているという方もいますので、不思議ではありません。

このように段階は進んでいきますが、あくまで一例です。

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抑うつ

第四段階は「抑うつ」です。

この段階では「自分の死を避けられない運命と知る」段階でもあります。第三段階で祈りを捧げた結果、なにも変わらない事実に気づき抑うつ状態に入ることを指します。

例を見てみましょう。

・「頼む!神様仏様、息子の誕生日まで生きて祝ってやりたいんだ!そのためなら何でもする!」

⇩(これだけ祈ってもダメなのか…)

⇩(神様も仏様に祈っても変わることはなかった)

⇩(祈ってもどうしようもないんのか)

⇩「そっか、そうなんだ。俺…死ぬんだ…」

このようになると予想されます。

第四段階では、抑うつ状態になると同時に、心が静かになります。否認、怒り、取引と立て続けに自分の心を動かし続けていた患者の心が、穏やかに物事を考えられるようになってきます。

この段階では、一人で考え事をする時間が必要になります。ここで絶対してはいけない看護師の行動に「励ます」があります。

この心理状態を正しく認識していればまずしない行動だと思われがちですが、新人の期間は「何かはなさなければ」と焦ってしまう人もいるでしょう。

「沈黙」も会話

相手が考え事をしているときにわざわざ声をかけてかき乱す必要はありません。ただ一緒の空間にいたり、目の前を通らないようにするだけの配慮も十分看護です。

自分がしたい行動なのか、相手が求めている行動なのかをはき違えないようにしましょう。大きく成長できると思いますよ!

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受容

最終段階は「受容」です。

第四段階ですでに形成され始めている心の平穏が、徐々に自身の内側、外側に広がっていきます。

・「そっか、そうなんだ。俺…死ぬんだ…」

この状態から徐々に思考が、「」を再認識し始めます。

いままでの段階では死を回避、もしくは遠ざけるなど否定的感情で働いていましたが、「受容」段階であるため、徐々に受け入れていく姿勢になります。

死にたくないという思考から、いずれ人は死ぬという思考に代わり

・自分とはどうありたいか

・死に抗わずに生きる

・自分の人生の終わりを考える

このような以降に切り替わるといわれています。

この5段階の流れを死の受容プロセスとしてキューブラー・ロスが確立しました。

まとめ

具体的な例を挙げて学習することで知識が身についたのではないでしょうか?まだあいまいだという方は、この記事を参考に一度自分で1例作ってみてはいかがでしょうか。

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