原始反射の種類と時期と特徴まとめ【探索・吸啜・足底・手掌反射】

母性・小児

原始反射とは

子どものころ自分がどうやって成長したのかなんて覚えていませんよね。一度お子さんを育てた方なら何となくわかるかも…という認識でしょう。まれに病院にこんな両親がいらっしゃいます。

「他の子は〇〇出来ているのに、うちの子はまだ〇〇出来ないんです。病気ですか!?」

可愛い我が子の事です。そのような気持ちになるのは分かります。もちろん幼少期のほうが個人差は大きいものです。この記事で少しでも不安を取り除いていただけたらと思います。看護学生、新人看護師はこれを読んで臨床で確認していくと、相談する際に明確な根拠をもって話しているな…と感心されるかもしれませんね。

大前提として、この記事に書かれている時期に出来ないからと言って焦る必要はありません。幼少期の個人差は大なり小なりあります。生まれ月によっても同年代との差は出てくることでしょう。幼稚園・保育園の同級生と差があるのは当然の事なので、どうしても心配の場合は定期健診でお医者さんに聞いてみるといいでしょう。

それでは一つずつ解説していきます!

原始反射の続きの記事はこちら

反射と原始反射の違いとは

看護学生、医療従事者なら原始反射といえば幾つか挙がることでしょう。では反射とは何ですか?と聞かれたらどう答えますか。ネット検索すればすぐに出てくることなので今回は割愛します。

では、原始反射と反射の違いは何ですか?これはぜひとも覚えていただきたい。簡単に分けます。

先天性(生まれながらに持っている)が原始反射。

後天性(出生後に備わる)が反射。

想像してください。

生まれた赤ちゃんが言葉を理解できますか?「ミルクを飲んでほしいから、口を開けて、圧力をかけて、誤嚥しないように飲んでね。」

無理ですよね。人間以外の動物もそうです。確かに親は生きるために大切なことを教えてくれますが、それも原始反射という前提があってこそなのです。

またまた想像してください。ここからは勉強ですよ!

赤ちゃん(新生児)が生きる上で親から欠かせないものは栄養(母乳やミルクなど)です。飲むまでの過程で必要なものは全て原始反射となるんです。では何がありますか?

自分の中で答えが出そろったらスクロールしていってください。

 

 

 

答えは出ましたか?

では解説していきます。私たちとは違い、生まれたての赤ちゃんは視力が万全ではありません。目をつむって飲んでいる姿のほうが想像しやすいと思います。皆さん目が見えない場合、どうやって目的の場所を探しますか?

探索反射(たんさくはんしゃ)の特徴・時期とは

まずは哺乳瓶や乳首を探すところから始まります。お母さんがすることは乳首や哺乳瓶を口の近くまで近づけるまでですよね。あとは赤ちゃんが探して…探す!

一つ目の原始反射は探索(ルーティング)反射です。

探索反射とは書いて字のごとく、探そうとする動きが生まれつき備わっていることを指します。ただし、おもちゃを探す、ママやパパを探す、といった内容とは異なるので注意してください。

ここで言う探索とは、「口や頬っぺた(口唇周囲)に触れたものを口でとらえようとする動き」です。

次に原始反射が現れる期間です。

もちろん原始反射なので生まれた時から反射は始まります。では消失するころはいつでしょうか。正解は「4~6か月」です。数字を覚えるだけではすぐに忘れてしまいますよ。何かと関連付けて覚えることをお勧めします。重要なのは「原始反射は必要がなくなったときに消える」ことです。

覚え方の例を挙げてみましょう。

離乳食を開始するときはいつですか?そう、5~6か月後に大体始まります。では離乳食は何を使って食べますか。答えはスプーンですよね。けれど、この時期まで探索反射が残っていたらどうすればいいでしょうか。

まさか口の横に離乳食をのせたスプーンをくっつけますか?一口ずつ?そんなわけありません。

そもそも離乳食を開始するころには眼はしっかりと見えています。赤ちゃんは1週間もたてば、明暗を区別することで景色を見ているそうです。

ではその時期ごろには消失していてほしいですね。目が見えるなら無理に口周りに近づけなくても自分で口を開いてくれます。

まとめ

探索反射は母乳やミルクを吸うのに必須だから原始反射

消失時期は離乳食の食べ始めるころ(4~6か月ごろ)

 

吸啜反射(きゅうてつはんしゃ)の特徴・時期とは

さあ、口まで到達しました。けれど、口に入れただけではもちろん母乳やミルクは出てきません。次に必要になのは口の筋肉を使って吸うことです。

ここで注意しなければいけないことは、「口を開けることではなく、口を使って吸うこと」です。

吸う目的は簡単ですね。そうです、口から栄養を補給するためです。吸啜反射も探索反射と同様に原始反射の一つになります。

これは覚えやすいですよ!!探索反射と吸啜反射は食事という分類で使う反射のため、時期は一緒になります。

当然、スプーンで離乳食を食べれるようになれば、スプーンに吸い付く必要はありません。この二つはセットで覚えると忘れることはないでしょう。

まとめ

吸啜反射も母乳やミルクを吸うのに必要だから原始反射

消失時期は離乳食開始時期(4~6か月)で探索反射と一緒

手掌(しゅしょう)把握反射と足底(そくてい)把握反射の特徴・時期とは

次の原始反射は手掌と足底。ようは手と足についての反射です。赤ちゃんをイメージした時に、つい手に指をあてて「握ったー!ほら、見て!」とテンション高まる行動ありますよね。それが手掌把握反射です。正確には手掌を指でおすことで児の全指が屈曲することを指します。

これはわかりやすいですね。

指を出したらぎゅっとする。では、この反射はいつごろ消失するでしょう、と考える前になぜ手掌把握反射はあると思いますか?

実は、赤ちゃんが物を掴めるようになるための訓練ともいわれています。生まれた頃から指の屈曲を覚えておくことで、積極的に物を掴むという行動ができやすくなります。もちろん、原始反射なので生まれた頃からできますよ。

逆に言えば消失するときは、物を掴めるようになるころと考えればいいのです。いつだよ!!ってなると思います。当時は暗記していました。覚えやすい方法はないものか…。

物を掴む。掴む、つかむ、つー、かー、むー。

Ryo
Ryo

2(つー)、か(から)6(む)!!

そんなうまい話はありませんでした…。

ですが、2~6か月の間、つまり3~5か月ごろに消失します。そうです!掴まれた部分である「3~5か月」と覚えましょう。やや強引な憶え方なので、自分に合った覚え方をしてもいいと思います。

次に足底把握反射です。これは手掌反射の足版と考えていただければ十分です。手掌把握反射は物を掴むためにありました。では、足底把握反射は何のためにあるのでしょうか。

答えは歩くためです!

人間は生まれながらに二足歩行とはいきません。頭が重いため、二本の足で体重を支えることが出来ないからです。まずは寝転がる、そして座る、そして立つと順序があります。そのための前提を原始反射でおぎなっていると考えられます。

手掌把握反射は物を掴むころに消失しました。では足底把握反射は歩き初めに消失します。子供が歩き始めるときはいつでしょうか。

答えは「9~10ヶ月頃」です。ちなみにこの覚え方として、ハイハイの後につかまり立ちをします。そのハイハイは8月なので、その翌月、翌々月と覚えると楽になります。ハイハイの八(8ヶ月)と覚えていきましょう。

まとめ

手掌把握反射は物を掴む練習のためにある。掴める頃(3~5か月)で消失する

足底把握反射は歩くためにある。歩き始め(9~10ヶ月)で消失する

まとめ

今回は原始反射の一部を抜粋して説明しました。次の記事では残りの原始反射について解説していきたいと思います。また、参考書によっては消失期間に多少の差が見られます。国家試験では、そのようなあいまいな時期を問うことはありません。もしあったら不適切問題です。おおよその消失時期を念頭にいれて、問題に取り組めるようにしてください。

繰り返しになりますが、あくまで目安の時期となります。明らかな反射異常が見られた場合は、かかりつけ医へご相談ください。ですが子供の成長を見守ることができるのも親の特権です。長い目でみていただけると幸いです。

医療ワーカー
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