看護で使用する用語について
今回は尿について看護で使われる用語を一緒に勉強していきましょう。
患者の健康状態を把握するのに大切な指標の一つになります。
一般人の方でも「尿中に血が混じっていたら何かの病気?」と疑うくらいですよね。この記事では医療者の視点に沿って、尿量や回数から覚えていきましょう。
成人の基準値
早速基準値からです。基本となる成人の基準値を覚えましょう。
成人では一日あたり最低500mlの尿量が必要となります。年齢や性別、環境により差はありますが、1000~1500ml/日くらいが一般的だと思います。
通常、尿では体内の水分調整とは別に、老廃物を排出するのに使用されます。


何事も基準値は大切です。多い、少ないと決める判断材料は基準値となるので、しっかりと覚えましょう。
成人の基準値はペットボトル2~3本分と覚えると暗記しやすいですよ!
基準値が分かったら、基準値と比較して少ない場合と多い場合に分けて勉強していきましょう。
少ない排尿量について
はじめに引っかかりやすい言葉を見ていきましょう。
それは「乏尿」と「無尿」です。
漢字を見ると乏は少ないイメージがあり、無は何もないイメージがあると思います。
では基準値を見てみましょう⇩
乏尿:400ml/日以下
無尿:100ml/日以下
乏尿は文字のイメージのままでしたね。最低値の500mlより100ml低い400mlが基準値となります。これは比較的覚えやすいでしょう。
問題は「無尿」です。
「無」という言葉からイメージした方は、1滴もでない、全然でないというイメージを持っているかもしれませんが、そのイメージはすぐに捨てましょう。
「無尿」は100ml以下ですよ!

無という文字に騙されないようにしましょう!
「私勘違いしてた…」「間違っちゃった…」
大丈夫です。今のうちにどれだけ間違えを訂正していけるかが点数のカギとなります。ちなみに、Ryoも初めは無尿=0mlだと思い込んで勉強すらしませんでした。結果模試で点数を落として「恥ずかしい」経験をしたことがあります。ですが、国試では間違えないようになりましたよ!
ちなみに、無尿ではありませんが、1滴も出ないことを何というか一緒に勉強してしましましょう。
それは…
「尿閉」です。正確には
尿閉とは、「尿が膀胱内にある状態かつ、何らかの原因により排出が出来ない状態」を指します。
例えば、前立腺肥大症や排尿筋を支配している神経の障害などが挙げられます。

尿閉は0ml !
と覚えるよりも、作られているけど出せない状態と覚えましょう。
尿が作られているけど出せない⇨つまり看護は何をしますか?
そう、「導尿」ですね。出せないのなら、人工的に尿を外に排出する必要があります。尿閉は導尿とセットで覚えておくと楽に勉強できますよ!
多い排尿量について
次に尿量が多い場合を勉強しましょう…といっても覚える用語はひとつだけです。
それは「多尿」。文字のままで覚えやすいですね。
厳密には多尿には定義が定められていないようですが、一般に「3000ml/日」を超えれば十分多尿と言えるでしょう。
多尿を起こす主な疾患としては尿崩症、糖尿病(DM)や腎機能障害が挙げられます。

【豆知識】
糖尿病はDMと訳されることが多いです!医師のカルテをみてDMと書いてあれば糖尿病と思いましょう!
頻尿について
尿に関して言えば、頻尿という言葉も聞いたことがありますよね。これは
「量」ではなく「回数」で定義されています。
頻尿:日中に8回以上の尿排出がある場合
多尿の場合、膀胱の容量と関係して頻尿を併発する方が多いのも特徴です。当然と言えば当然ですが、多尿と頻尿の区別はしっかりとつけておきましょう。
排尿異常の主な原因一覧まとめ
表を作ったので、こちらを勉強する際のに使用してみてください⇩

まとめ
今回は尿の用語について勉強しました。患者の体調管理に排泄は重要な指標になります。一見見逃しがちな尿量ですが、計測が必要な人、そうでない人、なぜ必要なのか分からない人など理解を深める根底となる知識のためしっかりと覚えましょう。
国試にもでてましたよ?
以上!