ビタミンとは
ビタミンは、糖や脂質などのエネルギーのような働きはしませんが、「他の栄養が活動しやすいようにする補助役」となっています。
ビタミンの種類は多く、特にビタミンBに関して言えば種類がB₁、B₂、B₆、B₁₂などさらに細かく分類されます。ビタミンの種類と欠乏による症状の組み合わせを覚えてきましょう!

水溶性と脂溶性とは
ビタミンには「水溶性ビタミン」と「脂溶性ビタミン」の二つがあります。漢字のままの意味で、水に溶けやすいビタミンと、脂肪に溶けやすいビタミンという意味です。
早速語呂合わせを見ていきましょう⇩
脂溶性ビタミン:ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK
水溶性ビタミン:ビタミンB群、ビタミンC
【語呂合わせ】
水はバカ、これだけ脂肪
ルビにビタミンの種類が含まれていますよ!CとKが同じ発音でややこしいため、最悪脂溶性を覚えておけば残りが水溶性、逆の覚え方でも大丈夫ですよ!
ビタミンの働き
各ビタミンのもつ働きについてみていきましょう。他の栄養素と違い、ビタミンは一つずつ役割が異なるので注意していきましょう。
【脂溶性】
・ビタミンA⇨視覚・上皮組織の機能維持
・ビタミンD⇨Ca・Pの吸収補助
・ビタミンE⇨抗酸化作用
・ビタミンK⇨血液凝固因子の生合成・骨形成補助

脂溶性は尿で排出しにくいため、多量摂取で蓄積され過剰症が起きやすいですよ!水溶性は尿中に溶けて出ていきやすいため、滅多に症状が出ることはありません。
【水溶性】
・ビタミンB₁⇨糖質代謝、神経細胞の補助
・ビタミンB₂⇨脂質・タンパク質・糖質代謝
・ビタミンB₆⇨タンパク質代謝
・ビタミンB₁₂⇨赤血球・核酸生成
・ビタミンC⇨抗酸化作用。コラーゲンの生合成

実はビタミンB群の中に葉酸やナイアシンも含まれています。
葉酸はビタミン₁₂と同じ効果、ナイアシンは糖質脂質の代謝を担っています。
欠乏症状とは
ビタミンが体内で不足することでおこる症状を「欠乏症状」といいます。欠乏症状を覚えておけば、そのビタミンが何を補助しているのかを忘れてもどちらか一方から思いだすことが出来るので、覚えておきましょう!
【脂溶性】
・ビタミンA⇨夜盲症、角膜軟化症、鳥目
・ビタミンD⇨くる病、骨軟化症
・ビタミンE⇨溶血性貧血
・ビタミンK⇨出血傾向(新生児メレナ)
【水溶性】
・ビタミンB₁⇨脚気、ウェルニッケ脳症、代謝性アシドーシス
・ビタミンB₂⇨口角炎、脂漏性皮膚炎
・ビタミンB₆⇨皮膚炎、口内炎、生後直後の全身性けいれん
・ビタミンB₁₂⇨巨赤芽球性貧血(ほぼ同義:悪性貧血)、亜急性連合性脊髄変性症
・ビタミンC⇨壊血病、皮膚出血
覚えやすい暗記方法はこちら⇩
鳥カツを買いにくる
鳥:とり目
カツ:かっけ
買い:壊血病
くる:くる病

特に覚えてほしい箇所にラインを引きました。
脚気や夜盲症などは国試で頻回に選択肢に出てくるので、注意しましょう!
どうしても暗記が難しい方へ
ビタミンに関して言えば、最悪下の箇条書きを覚えて、他の勉強で詰まったときに戻ってくるのもアリだと思います。
・ビタミンAは目に関係する
・ビタミンB群はエネルギー代謝、脚気
・ビタミンCは壊血病(血液系だな…くらい)
・ビタミンDは骨!
・ビタミンKは血が出やすい、新生児メレナという症状を防ぐためにK2シロップがある
他も大切だけど、まずこれだけ覚えよう
これは最終手段で、一時しのぎにしかなりませんが、何も勉強せずに諦めるくらいならせめてこれだけでも覚えてしまいましょう!!!!以上!